
結論:育休明けローン審査は「復帰後6ヶ月以上」が最安全ライン
育休中や復帰直後に申し込むと、審査で大きく不利になりやすいです。 収入として認められる「直近の給与実績」がないと、借入可能額が想定より数百万円下がるケースも珍しくありません。

育休中に申し込んだらどうなる?
育休中の審査は「現在の収入なし」として扱われる金融機関がほとんどです。
育児休業給付金(雇用保険からの給付)は、住宅ローン審査の「収入」にはカウントされないことがほとんど。 ※育児休業給付金=育休中に受け取る給付金。給与ではなく雇用保険の給付のため、審査上の年収として見てもらえない。
結果、「収入0円」に近い状態で審査を受けることになり、否決または希望額に届かないケースが多くなります。

復帰直後(1〜3ヶ月)に申し込んだらどうなる?
復帰後すぐは「給与実態の証明が薄い」段階です。 直近の給与明細が1〜2枚しかなく、金融機関が年収を確認しにくい状態。 特にフラット35以外の民間銀行ローンは、「勤続安定性」を見るため最低3〜6ヶ月の実績を求める傾向があります。
時期別の審査リスクを整理する
| 申し込み時期 | 審査上の年収評価 | リスク |
|---|---|---|
| 育休中 | ほぼ0〜低評価 | 否決・大幅減額の可能性大 |
| 復帰後1〜3ヶ月 | 実績が薄く不安定 | 銀行により厳しく見られる |
| 復帰後6ヶ月以上 | 直近給与で年収推計可能 | 審査が安定しやすい |
| 復帰後1年超 | 源泉徴収票で年収確定 | 最も評価されやすい |
「復帰後6ヶ月」が難しい場合の次善策
先日ご相談に来られた30代の共働きご夫婦は、妻が育休中で「夫単独」でローンを組み、 復帰後に「収入合算・ペアローン」に切り替えるタイミングを計画していました。
このように、**今すぐ動かなければならない場合は「夫単独で借り、将来の借り換えで妻を追加する設計」**も有効な選択肢です。 ただし、単独借り入れだと借入可能額が下がる点は事前に把握しておく必要があります。
「住宅ローン控除(税額控除)」も時期で得失が変わる
住宅ローン控除は入居した年の1月1日から適用が始まる仕組み。 ※住宅ローン控除=年末の借入残高に応じて所得税・住民税が減額される制度(最大13年間)。
育休中は住民税・所得税がほぼゼロになるケースがあり、控除を引き切れず損になる年が発生することも。 復帰後の所得が回復してから入居・控除を開始できると、控除の恩恵を最大化しやすくなります。
育休明けローンで押さえる3つのポイント
- 復帰後6ヶ月以上の給与実績を作ってから申し込む
- 育児休業給付金は審査上の収入に含まれないと理解した上で計画を立てる
- 住宅ローン控除の効果は育休中・復帰直後に入居すると薄れやすい
焦って動くより「半年待つ」ことが、借入額・金利交渉・控除の3点すべてで有利に働きやすいです。
よくある質問
Q. 育休中でも審査が通る金融機関はある?
A. ゼロではありませんが、通ったとしても借入可能額が大幅に下がるケースがほとんどです。金融機関によって審査基準が異なるため、複数行への打診が重要ですが、審査落ちの記録が残ることも念頭に置いてください。
Q. 時短勤務で復帰した場合、年収はどう評価される?
A. 時短勤務中の給与が審査の基準になります。フルタイム換算で見てくれる金融機関は少なく、実際に受け取っている額で判断されることが多いです。復帰後の年収を過大に見積もらないようにしましょう。
Q. 夫婦どちらを主たる借り手にすべき?
A. 審査時点で収入が安定している方を主債務者にするのが基本です。育休明けすぐは妻の年収評価が低くなりやすいため、夫主債務者+将来のペアローン移行を検討するケースも多いです。
Q. 住宅ローン控除は育休中に入居しても受けられる?
A. 受けること自体はできます。ただし育休中は所得税・住民税が少ないため、控除しきれない年が発生しやすいです。特に0歳・1歳の育休中入居は控除の取りこぼしに注意が必要です。


