
結論:持病があっても住宅ローンを諦める必要はない
団信(団体信用生命保険)の審査で弾かれても、代わりになるルートが複数あります。 おひとりさまこそ、ペアローンなどの逃げ道がない分、選択肢を早めに知っておくことが重要です。

団信とは?告知で何を見られているのか
団信は「借りた人が死亡・高度障害になった場合に残債を肩代わりする」保険です。 金融機関はこの保険に加入させることを融資の条件にするため、保険会社の審査が通らないとローンも組めません。
告知で問われる主な項目は以下の通りです。
| 告知項目 | 具体例 |
|---|---|
| 過去3〜5年以内の手術・入院 | がん・心疾患・脳疾患など |
| 現在治療中・投薬中の疾患 | 高血圧・糖尿病・うつ病など |
| 障害・機能障害の有無 | 肢体不自由・視覚障害など |
「完治していれば問題ない」と思いがちですが、告知義務違反は後で保険金不払いになるリスクがあるため、正直に記入することが大前提です。

持病で通らなかった場合の3つの対策
① ワイド団信に切り替える
一般団信より引受基準を緩和した「ワイド団信」を採用する金融機関があります。 金利は通常より0.2〜0.3%程度上乗せされますが、そもそも借りられないよりはるかに現実的です。
先日ご相談に来られた40代のおひとりさまの女性は、数年前に甲状腺の手術歴があり一般団信を断られましたが、ワイド団信に切り替えることで無事に審査を通過されました。
② フラット35(団信任意加入)を選ぶ
フラット35(住宅金融支援機構の長期固定ローン)は、団信への加入が任意です。 団信なしで組んだうえで、別途民間の生命保険や就業不能保険で備えるという方法が取れます。 ただし団信なし分は金利が若干低くなる一方、万が一の際に残債がそのまま残るリスクを自分で管理する必要があります。
③ 引受基準緩和型の団信がある金融機関を複数当たる
団信の審査基準は金融機関・保険会社ごとに異なります。 A銀行でNGでもB銀行でOKになるケースは珍しくありません。 1行で諦めず、複数行に並行して相談することが重要です。
おひとりさまが特に注意すべきポイント
連帯債務者やペアローンで分散できない分、自分一人でリスクを背負う構造になります。 だからこそ団信の保障内容(死亡だけか、がん・三大疾病・就業不能まであるか)は慎重に選ぶべきです。 保険料相当の金利上乗せがあっても、保障が手厚いほうが長期的に安心なケースが多いです。
よくある質問
Q. 告知書に書かなければバレないのでは?
A. 絶対にやめてください。告知義務違反と判明した場合、死亡保険金が支払われず、残債が遺族に残ります。また契約解除となり融資が一括返済を求められるリスクもあります。
Q. うつ病・メンタル疾患があると完全にアウトですか?
A. 完治・投薬終了から一定期間(多くは5年以上)経過していれば、審査に通るケースがあります。ワイド団信や複数行への打診が有効です。
Q. フラット35で団信なしにした場合、保険はどう備えればいい?
A. 残債相当の収入保障保険または定期保険を別途契約するのが一般的です。ローン残高の推移に合わせて保険金額が逓減する「逓減定期保険」がコストを抑えやすいです。
Q. 複数の金融機関に申し込むと信用情報に影響しますか?
A. 本審査を複数同時に申し込むと、信用情報機関に照会記録が残り審査に影響することがあります。まず事前相談・仮審査の段階で各行の方針を確認し、本審査は絞り込んでから進めるのが得策です。


